10月29日放送分

遠野文化フォーラム


今年度の遠野文化フォーラムが先週土曜日、あえりあ遠野交流ホールで開かれました。今年度の遠野文化フォーラムは伊能嘉矩没後100年柳田國男生誕150年という節目の年に合わせ、伊能嘉矩の人類学や郷土研究の功績について理解を深める機会にしようと「伊能嘉矩〜台湾研究と郷土研究の生涯〜」をテーマに開かれました。はじめに遠野や遠野物語に関連したすぐれた作品に贈られる佐々木喜善賞の表彰が行われました。受賞したのは佐藤栄喜さんの文芸作品「不思議な世界の昔や昔」です。また、古屋敷コ巳さんの「故郷・遠野物語に想いを寄せて」、平山雄己さんの「遠野物語考:事始め―私たちに「矩」を示す遠野物語」、及川真紀子さんの「また来てねまた会うべし」に奨励賞が贈られました。このあと伊能嘉矩研究者の邱淑珍さんが「伊能嘉矩と台湾研究」と題して講演しました。フォーラムの最後には「伊能嘉矩〜台湾研究と郷土研究の生涯〜」をテーマに邱淑珍さん、民俗学者の赤坂憲雄さん、岩手県立大学の原英子教授、遠野文化研究センターの小田富英研究員によるシンポジウムが行われました。遠野市出身の学者である伊能嘉矩は台湾原住民の系統的な分類を確立し、国際的にも高く評価されています。4人はその功績に触れながら、今後遠野と台湾をつなぐ研究が深まり広がっていくことを願っていました。なおこの日の遠野文化フォーラムの様子は後日、YouTubeの「遠野物語110チャンネル」で配信を予定しているということです。
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